同じ治療でもここが違う！保険と自費の選び方

── 保険診療と自由診療の違いを、わかりやすく丁寧に解説します

「この前、同じ虫歯治療をしたはずなのに、他の歯は金額が全然違った」
「保険でやってもらえるなら、わざわざ高い治療にしなくても…」
「“自費”と“保険”の違いがよくわからなくて不安」

──こうした疑問は、歯科医院に通う多くの患者様が一度は感じたことがあるかもしれません。
実際、治療内容が一見似ているように見えても、“保険診療”と“自由診療”では、目的・素材・技術・設計思想において大きな違いがあります。
ここでは、東京審美歯科の視点から、「なぜ金額が違うのか」「何が異なるのか」を、患者様に安心して選んでいただけるようわかりやすくご説明します。

“保険が効く治療”とは、国が定めた「最低限の機能回復」を目的としたもの

保険診療は、国の制度に基づき、全国どの歯科医院でも同じ内容・同じ費用で受けられるよう定められた治療です。
その目的は、**「生活に支障が出ないよう最低限の機能を確保すること」**にあります。

• 痛みを取り除く
• 噛めるようにする
• 生活に最低限必要な見た目を保つ

▶ そのため、使用できる材料・技術・工程には厳しい制限があります。
たとえば、奥歯の被せ物は金属（いわゆる“銀歯”）に限られ、前歯でも使用素材や色調は標準化されており、「自然な見た目」や「審美性」は優先されません。

一方で“自由診療”は、治療の自由度を最大限に広げる選択

自由診療（自費診療）は、保険診療の制限を受けず、
「より良い治療方法を選びたい」「見た目や快適性にもこだわりたい」といったニーズに応える医療です。

• より精度の高い設計や手法
• 高品質で審美性の高いセラミック素材などの使用
• 咬合バランス・噛み心地・耐久性まで考慮した総合設計
• 長期的な視点に立った再治療リスクの軽減

▶ 自由診療は、“歯を守る力”と“美しさ・快適さ・長持ち”を実現する治療です。

「治療の見た目」だけでなく「設計思想」から違う

保険診療は、あくまで「今の痛みを止める」「今すぐ噛めるようにする」ための対処が中心です。
自由診療は、「その歯が10年後、20年後も残るように」「周囲の歯や噛み合わせ全体と調和するように」設計されます。

▶ 単なる“修復”ではなく、“機能と美の再設計”を目指すのが自由診療です。

あなたの“治療の選び方”が、歯の寿命を左右します

東京審美歯科では、「自費だけをすすめる」「保険を否定する」ことは決してありません。
むしろ、

• なぜこの治療に費用がかかるのか？
• それを選ぶことで、どんな未来が期待できるのか？
• あなたの価値観・生活習慣に合っているか？

▶ それらを丁寧に説明した上で、納得して選べる医療を提供することが、私たちのスタンスです。

── 国が定めた「生活に支障が出ないライン」の治療とは？

「とりあえず保険でできる範囲でお願いしたい」
「痛みさえ取れれば、それで十分」
「なるべく安く済ませたい」

──そうしたご希望で来院される方は少なくありません。
そして、もちろん保険診療にも“重要な役割”があります。
それは、誰もが平等に「最低限の機能を回復する治療」を受けられるようにすること。
では、その「最低限」とは、具体的にどんな範囲で、どんな考え方に基づいて決められているのでしょうか？
ここでは、保険診療の仕組みとその限界、そして東京審美歯科での保険治療の位置づけについて、わかりやすくご紹介します。

 保険診療とは、「全国どこでも同じ材料・価格・方法で受けられる治療」

日本の公的医療保険制度により、病院や歯科医院では、
国が定めたルールに基づいた診療を、全国一律の点数制度で提供しています。

• 使用できる材料（例：銀歯、レジン、金属床の義歯など）
• 使える薬剤や機器
• 治療内容の範囲（インプラント・審美矯正・ホワイトニングなどは対象外）
• 処置の手順や工程数、かけられる時間の制限もあり

▶ つまり、“誰がどこで受けても、基本的には同じもの”が保険診療なのです。

保険診療の目的は、「機能回復」＝噛める・痛くない・生活に支障がない

保険治療で大切にされているのは、「生活を維持するために最低限必要な機能」です。

• 虫歯の痛みを取り除く
• 噛む能力を回復させる
• 詰める・被せることで形を整える
• 義歯で歯を補い、食事をできるようにする

▶ ただしその範囲では、“美しさ”“自然さ”“長期の安定性”までは想定されていません。

使用できる素材や設計にも「限界」があります

• ▷ 詰め物・被せ物の場合
• 奥歯は銀歯（パラジウム合金）が基本
• 前歯は白いレジンを使えるが、変色・強度に課題あり
• 被せ物は審美性より強度・価格優先の設計が基本

• ▷ 義歯（入れ歯）の場合
• 保険適応の義歯は分厚く、違和感が出やすい
• 留め具（クラスプ）が金属で目立つ
• 材質や薄さ、快適さの追求はできない

▶ 結果として「噛めるが、見た目が気になる」「話しづらい」「外れやすい」といったお声も見られます。

「保険だからダメ」ではない。ただ、“目的が違う”のです

保険診療は、決して「質が低い」わけではありません。
むしろ、多くの方が短時間・低コストで安心して治療を受けられる仕組みは、非常に優れた制度です。
ただし、それはあくまで「問題のある部分を“応急的・局所的”に整えるための治療」です。

• 見た目にこだわりたい
• 長期的に治療を繰り返したくない
• 噛みやすさや快適性も大切にしたい

▶ こうしたご要望には、自由診療による“選択の自由”が必要になります。

自由診療は「選べる」治療。だからこそ、あなたにフィットする

保険診療では「使用できる材料」や「工程」が厳しく制限されていますが、
自由診療では、以下のような選択肢が広がります：

• セラミックやジルコニアなど、審美性・耐久性に優れた素材
• 精密な型取り・咬合設計・歯肉との調和までミクロ単位で調整
• 金属を使わないメタルフリー治療（アレルギー対応）
• 1本単位ではなく、口全体を見据えた治療計画の立案

▶ 「治すための治療」から「守るための治療」へ。
それが自由診療の本質です。

どんな治療に自由診療が活かされる？

• ▷ 被せ物・詰め物（クラウン・インレー）
• セラミック・ジルコニア素材による自然な色合い・透明感・耐久性
• 銀歯と違い、変色・金属アレルギー・熱伝導による刺激が少ない

• ▷ 入れ歯・義歯
• ノンクラスプデンチャーや金属床で装着感・審美性・薄さ・快適性を追求
• 食事や会話時の違和感が格段に少ない

• ▷ インプラント
• 失った歯を自然な機能と見た目で回復できる唯一の選択肢
• 周囲の健康な歯を削らずに済む、長期的な歯の保存にもつながる

• ▷ 審美・矯正・ホワイトニング
• 見た目と機能の両立を目指した治療設計
• 笑顔・印象・自信の変化にも直結する“人生を変える歯科医療”

将来の再治療を防ぐ“戦略的治療設計”が可能に

保険診療では、まず壊れた部分だけを治す「応急的」なアプローチが主流ですが、
自由診療では、歯並び・噛み合わせ・歯ぎしり・力のかかり方などをトータルで考慮し、
「再治療にならないこと」を目標に、長期的視点から治療を設計します。

▶ これにより、治療後10年、20年経っても安定した口腔環境を維持できる可能性が高まりま

美しさ・機能・快適さ…“全部あきらめなくていい”のが自由診療

• 「歯の色や形が気になって笑えない」
• 「硬いものが噛めず、好きな食事が楽しめない」
• 「見た目だけでなく、噛み合わせの不調で頭痛や肩こりがある」

▶ こうした複合的なお悩みも、自由診療では“医療＋美＋生活の質（QOL）”の観点で、包括的に改善できます。

保険と自費、どちらが良い？──答えは“あなたにとっての最善”です

保険診療は、「なるべく費用を抑えて機能を回復したい方」に適しています。
自由診療は、「見た目や快適さ、長期的な安定性までこだわりたい方」に適しています。

見た目の違い｜“天然の歯”にどこまで近づけられるか

保険診療で使用される銀歯やレジンは、

• 金属の光沢が目立つ
• 白いレジンは経年劣化で黄ばんだり摩耗しやすい
• 前歯の透明感やグラデーション再現には限界がある

一方、自由診療では、

• セラミックやジルコニアなどの光を透過する自然な素材を使用
• 色・形・艶・透明感を天然歯とほぼ見分けがつかないレベルで再現可能
• 歯茎とのなじみや顔貌全体とのバランスも加味

▶ 「歯を治したことを忘れるほどの自然な仕上がり」は、自由診療だからこそ実現できる審美性です。

精度の違い｜噛み合わせ・長持ち・再治療の少なさに直結

保険診療では工程や時間の制限から、

• 型取りの素材・工程が簡易的
• 技工物の製作工程にも時間制限
• 適合精度（歯と補綴物のすき間）に限界がある

自由診療では、

• 高精度のシリコン印象材による精密な型取り
• 技工士との密な連携・デジタル技術の併用によりミクロン単位の調整
• 歯と補綴物がぴったり合うことで、虫歯の再発や歯茎の炎症を予防

▶ 精度の違いは、治療後の快適さ・安定性・耐久年数を大きく左右します。

身体へのやさしさ｜“見えない安心”まで考える治療

保険診療で使用される銀歯（パラジウム合金など）は、

• 金属アレルギーの原因となることがある
• 電気的作用（ガルバニズム）による違和感や味覚変化
• 長期間の使用で金属がイオン化し、歯茎が黒ずむリスクも

自由診療では、

• セラミック・ジルコニアなどメタルフリー素材を選択可能
• アレルギーリスクゼロ／生体親和性の高い素材のみ使用
• 唾液や熱に影響されにくく、お口の中が“快適”な状態に保たれやすい

▶ 特にアレルギー体質の方、女性・高齢者など体質変化が気になる方には、自由診療が身体へのやさしい選択となります。

あなた専用の予防ケアを“更新し続ける”価値

▶ 機能だけでなく、「見た目」「快適さ」「健康への配慮」まで叶えることができる。それが自由診療の最大の価値です。

知っていますか？「治療をすればするほど、歯は弱くなる」

歯科治療は、削って詰める・被せるといった行為を伴うため、
一度治療した歯は構造的に弱くなり、再発・再治療のリスクが高まります。

• 詰め物の下で虫歯が再発
• 被せ物の隙間から細菌が侵入
• 神経を取った歯が破折しやすくなる
• 最終的には抜歯→インプラントや入れ歯に…

▶ 治療を重ねるたびに、“歯の寿命”は確実に縮まっていきます。

「その場をしのぐ治療」と「未来を見据える治療」の違い

• ▷ 保険診療の場合（短期的な治療が主）
• 限られた工程・時間・素材で処置を行うため、応急的な修復が中心
• “とりあえず痛みをとる”ことに重点が置かれがち
• 将来的な再発や周囲への影響まで考慮されにくい

• ▷ 自由診療の場合（長期的な設計が可能）
• 高精度な型取り・補綴物で再治療のリスクを最小化
• 噛み合わせ・力のバランスを考慮し、破損や摩耗を防止
• 歯茎や周囲の歯との調和まで設計された“再発しにくい治療”

▶ 自由診療では、“今を治す”と同時に“未来のトラブルを防ぐ”ことができるのです。

「10年後に同じ歯で困らないために」いま選べること

東京審美歯科では、以下のような考え方を大切にしています：

• 今の症状を治すだけでなく、原因にアプローチする
• 治療が必要になった歯を、これ以上傷めない工夫をする
• 1本の歯ではなく、口全体の調和を考えた治療設計をする

例えば…

• 詰め物の下の虫歯リスクを予防するため、適合精度の高いセラミックを使用
• 歯ぎしり・食いしばりのある方には、咬合調整やナイトガードを併用
• 噛み合わせ全体を再設計し、負荷が集中しないよう分散配置

▶ こうして、“治して終わり”ではなく、**“治して、再治療がいらない状態を作る”**ことが自由診療の使命です。

費用よりも、“治療回数”を減らすことの意味

一度の治療費が高く感じる自由診療ですが、

• 再発しない
• 長持ちする
• 通院回数が少なくて済む

▶ これらを総合すれば、トータルでの医療費・通院の負担・精神的なストレスを大幅に軽減できます。

歯は、削れば削るほど戻らない“命のかけら”

だからこそ、
「今だけを考える治療」ではなく、「これからの10年・20年を支える治療」が必要です。

“長く守れる治療”を選ぶということは、
“これからもずっと自分の歯で笑い、噛み、話す人生”を選ぶことでもあります。
それを支えるのが、自由診療というもうひとつの選択肢です。

「高いからダメ」ではなく、「長く守れるものに価値がある」

保険診療で使える素材や工程には制限があるため、

• 詰め物が数年で劣化・再発
• 入れ歯が壊れたり合わなくなって作り直し
• 再治療を繰り返して、歯がどんどん削られていく

▶ 結果的に、「安く済ませたつもりが、トータルでは高くついていた」というケースは少なくありません。
一方で自由診療は、

• 再治療のリスクを減らす精密設計
• 長期安定性・耐久性の高い素材
• 見た目・噛み心地・身体への優しさまで含めたトータルデザイン

▶ 治療が“一度で終わる”ことも多く、時間的・精神的コストも最小限に抑えられます。

「治療費」ではなく、「将来の出費を抑える選択」

たとえば…

• 10万円かけたセラミックが15年以上もつ
• 一度も詰め直さずに済み、歯を守れた
• 噛み合わせを見直すことで、他の歯の破折も防げた

▶ これらはすべて、「支払った金額」ではなく、「治療を繰り返さずに済んだ安心」を得られた結果です。
しかも、再治療が不要になることで、

• 交通費・通院時間・仕事の調整
• 痛みや不安に備える心理的負担

といった“目に見えないコスト”まで減らすことができます。

「笑える」「食べられる」「不安がない」——それが最大のリターン

自由診療は、単に“歯の見た目をきれいにする”だけではありません。

• 人前で堂々と笑えるようになる
• 好きな食べ物を不安なく楽しめる
• 「また歯医者に行かないといけないかも…」という不安が消える

▶ こうした日常のクオリティ（QOL）を支えてくれる“見えない価値”こそが、自由診療の本質です。

あなたの“将来像”を起点に、治療の価値を考えてみてください

• 10年後、自分の歯でしっかり食べていたいか？
• 見た目にも健康にも自信を持ちたいか？
• 何度も歯の治療をやり直す生活を続けたいか？

▶ その答えが「YES」なら、今かける費用は“支出”ではなく“先行投資”です。

“制度”で選ぶのではなく、“価値観”で選ぶ時代へ

保険診療は、国が定めたルールに従って提供される“最低限の機能回復”のための医療。
自由診療は、その枠にとらわれず、見た目・快適性・将来性までを設計する“自己選択型”の医療。

▶ どちらが良い／悪いではなく、
**「どちらが、あなたの大切にしたいことに近いか」**が選択の基準になります。

たとえば、こんな視点で考えてみてください

• 5年後、10年後、同じ場所を再治療したくないか？
• 人と会う機会が多い職業で、見た目に気を使いたいか？
• アレルギーや金属への不安を感じているか？
• 少ない通院回数で、効率よく終わらせたいか？
• 自分の歯を長く残して、将来的な医療費を抑えたいか？

▶ こうした問いの答えによって、選ぶべき治療の方向性は自然と見えてきます。